私の地元の後輩に35歳で素人童貞のやつがいる。その後輩は35年間女性とお付き合いしたことがない。一方で、‘素人’童貞と記載しているように、プロ(=風俗)は経験済みだ。なので、女性に興味関心はあり、性欲もある。それってどういう状態なのか?
攻めたワードを使っているが、恋愛に悩む人に共通することがあるかもしれない。素人童貞を研究対象とすることで見えてくる世界があるかもしれない。
35歳の素人童貞の後輩について説明します
まずは35歳の素人童貞の後輩(以下、SD君という)についてスペック等の情報をお届けする。
- ・年齢は35歳、男性
- ・仕事はIT関係、年収500万円程
- ・東京の四大卒
- ・地方都市出身で都内在住(一人暮らし)
- ・タバコは吸わない
- ・身長175cm程
- ・男兄弟3人の次男
- ・趣味はゲームやYouTube鑑賞
SD君は、私の地元の後輩だが、現在は東京に住んでいる。地元の高校が同じだった。今もたまに会う仲だ。
スペック等の情報は上記に記載の通りだが、ヤバイ奴とかじゃないはずだ。普通に仕事をしているし、ちゃんとお金も稼いでいる。一人暮らしで自分で身の回りの生活ができるし、タバコやギャンブルもやらない。お酒は好きで、自称・酒豪だ。趣味はゲームやYouTube鑑賞でやや「陰キャ」っぽい。
ビジュ(見た目)的には、イケメンとは言い難い。デブでもハゲでもないが、「イケてる」感じではない。どちらかというと地味な雰囲気だ。オシャレでもない。でも身長は175cmなのでチビではない。
という感じで特段ネガティブ事項があるわけではないが、「陰キャ」+「地味」=『チー牛』という要素はあり、コミュニケーション能力が高い系ではない。そして男兄弟3人の中で育ったこともあり、女性慣れしていない。
私はSD君と女性がいる飲み会に参加したことがある。その時もSD君はあまり女性と上手く話している感じではなかった。緊張してるっぽくて、いつもと違うモードだった。特にギャルい感じの子や気が強そうな子は苦手みたいだった。なので、女の子大好きイケイケドンドンではない。
がしかし…
SD君は風俗は大好きなのだ。ソープ、デリヘル、ピンサロ、メンエスなどなど各種風俗コンテンツを消費している。SD君の趣味はゲームやYouTube鑑賞とお金がかからないので、給料の多くは風俗に使っているみたいだ。
SD君は、女性慣れしておらず、どちらかというと女性とのコミュニケーションが苦手な反面、風俗を活用して性欲を満たすことには余念がない。女嫌いなのか?女好きなのか?この謎な状態を分析してみたい。
ちなみに、SD君はキャバクラはいかないみたいだ。SD君曰く「コストパフォーマンスが悪い」とのこと。
本人曰くの「彼女を作らない(作れない)理由」
私はある時、SD君に「なんで彼女を作らないんだい?」とヒアリングしてみた。「35歳で素人童貞のステータスは厳しくないか?」「40歳になったらかなり厳しいぞ」「デブでハゲで素人童貞になったら強すぎるぞ」という話もして、危機感を煽ったりもした。
それに対するSD君の回答は以下の通りだった。
- 仕事も忙しいし恋愛に時間をかけるのが面倒
- 自分のパーソナルエリアに入られるのが怖い
- コミュニケーション能力の問題
- 容姿(主に顔)にコンプレックスがある
- 「風俗」が楽で自分には合っている
仕事も忙しいし恋愛に時間をかけるのが面倒
これはよく聞く話な気がする。
SD君に限らず、恋愛できない世の中の皆さんが言っている気がする。仕事が大変で忙しいのは事実だろう。現代のビジネスパーソンは時間に追われている。ご苦労様です。
でも「面倒」と感じるのは何故か?
女性とLINEで連絡取ったり、会ってデートしたり、イチャイチャしたりするのは楽しいことなんじゃないのか?たしかに仕事は忙しいかもしれないが、ゲームしたりYouTube見たり酒飲んでる時間があるなら、そのリソースを恋愛に向ければ良いのでは?と思うのだが、どうだろうか。
自分のパーソナルエリアに入られるのが怖い
これは私も共感できるかもしれない。あまりまだ関係値を築けていない人が自分と近い距離に来ると警戒というか落ち着かなくなるのはある。
でもこれは人間の本能的な反応なので、相手も同じなんじゃないのかな。なのでお互いに怖さを感じているけど、良い感じの距離感で徐々に近づいていくのが大事なのかと。そこの距離を一気に詰めてくる人に対しては引いてしまうし、ずっと遠い人には関心がなくなってしまうものかと思う。
コミュニケーション能力の問題
SD君は、女性慣れしてなくて、女性とのコミュニケーションが苦手なことを自覚していた。
「コミュニケーション能力を高める」みたいな自己啓発本チックなことはここでは割愛して、SD君は「コミュニケーション能力とは、女性を喜ばすためのトーク能力」と捉えているんだと思う。
そうではあるんだが、コミュニケーションってめっちゃ多種多様なので、女性によっては「あまり喋らない人が好き」って人もいるし、自分が話をするのが好きな子は「話を聞いてくれる人が好き」ってこともある。SD君は別にすべらない話をする必要もないし、ウェイウェイする必要もない。『チー牛』らしく闘えば良いのだ。
容姿(主に顔)にコンプレックスがある
これもみんな言うことだ。SNSによってルッキズムが助長されているので尚更だ。
容姿に関しては、自分が出来る範囲で努力をした上で、それ以上は「あきらめる」しかないと思う。要するに、痩せるとか眉毛を整えるとか肌ケアをするとか美容室で髪を綺麗にしてもらうとかは努力の範囲で出来るはずだ。目を一重から二重にすることやボトックスとかヒアルロン酸などの美容医療、歯列矯正なども自分が出来る範囲と思うならやって良い。
その先についてはあきらめてしまって、今の自分を受け入れて、その自分の容姿を好きになってくれる人と付き合えばいいと思う。
コンプレックスに思うから、鏡で自分の顔を見続けたり、写真の自分の顔が異常に気になったりするので、そんなに自分の顔を注視しすぎないようにした方が気が楽だと思う。
「風俗」が楽で自分には合っている
SD君は風俗愛好家なのだが、これは良くない傾向だと思う。
SD君は「性欲を処理するためにお金を払ってサービスを利用しているだけだ」と反論してくるのだが、それは100歩譲って良しとして、それ以外の問題を生じさせている。それは「楽だ」という感情だ。「お金さえ払えば、‘楽に’女の子がヤラせてくれる」という選択肢があることで、自分自身の価値を高める努力をして、女性に認めてもらうという感動ドラマを味わう機会を逃している。
もっと言うと、風俗嬢はお金を払っているから性サービスを提供してくれているのに、SD君は女性経験がないため「この子は僕のことが好きなんじゃないのか…?でゅふ」と勘違いしてしまっているフシがある。そこまでの勘違い野郎じゃなかったとしても、素人童貞が故に疑似恋愛に倒錯してしまっている可能性はあるのだ。風俗嬢のサービスレベルが高ければ高いほど、SD君を「俺って実はイケてるのかも?」という危険思想に向かわせてしまうのだ。
素人童貞を脱却するための分析および改善策
結論的にはSD君が「今のままでEverything is OK」「50歳のデブでハゲで素人童貞という強キャラになるのが、私の幸せな人生」と言うなら、それで良い。
そして、分析とか改善策とか偉そうに言っているが、これは外野が勝手に言っている意見だ。
がしかし、そうかもしれないが、先輩という立場を使って小言を伝えさせていただく。
1.過度に評価を気にしている
SD君が彼女を作らない理由で挙げていたことの殆どは、「自分の評価を過度に気にしている」が根本要因だと思う。
「面倒」「怖い」「コミュニケーション問題」「容姿コンプレックス」全てに通ずると思う。確かに、女性に気持ち悪いと思われているんじゃないか?という感情はシリアスに自分を追い詰めることがある。そんな嫌な思いをするくらいなら、安全地帯に身を隠していた方が快適だと思うこともあるはずだ。ただ、やはりリスクとリターンの関係だ。リスクテイク(女性に評価される場に行く)しないとリターン(可愛い彼女をゲットして幸せになる)は得られないのだ。
評価が気になるのはある程度しょうがないとして、その度合いを下げるには「経験」しかない。小さな体験を一つずつ積んでいく。打席数を増やすことで、結果的にヒットを増やすのだ。
2.女性という生き物を理解していない
SD君は女性経験が足りていないため、女性のことを全然理解していない。というか自分の頭(男の脳)で女性の気持ちや考えをシミュレーションしようとしている。女性経験が殆どないSD君が女性側のことを想像しても分かるはずがないのだ。
差別的な意味合いではなく、シンプルに生物学的な違いとして男女には「性差がある」。SD君は女性の脳は自分とはプログラムが違うことを理解した上で、女性の気持ちや考えを把握するべきなのだ。これに関してもやはり経験しかない。現場に赴いて、女性の反応や言動を観察して慣れろ。機械学習するしかない。
3.風俗のせいで努力を怠っている
SD君は風俗には慣れるべきじゃない。風俗という楽な選択肢があるから、自力を高める努力を怠っている。
筋トレをやる人が「ステロイド」に頼ることで、自力で筋肥大することを怠っているのと同じだ。「ステロイド」を使うと、自らテストステロンというホルモンを出す能力が下がるので、テストステロン値を維持するためには、「ステロイド」を打ち続けないといけない。でも、打ち続けていると副作用によって身体が蝕まれていく。
風俗はステロイドと同じだ。俺は、SD君が風俗というドーピングを使わないと女性と対戦できない奴にはなって欲しくない。「ナチュラル」に女性とお付き合いして人生を楽しんで欲しいのだ。
もっと言うと、SD君は今の自分はアゲインストな状態(要するに非モテ)にいると思っている。
そこからもし…
自らの力で現実世界に挑戦して、可愛い彼女と付き合えたとしたら…死ぬほど感動して生きてて良かったと泣くはずだ。その感動は、風俗ドーピングでは絶対に味わえない。
俺はSD君の嬉し泣きする姿を見たい。
〆のことば(メタメッセージ)
SD君の心理状態が分かるという恋愛マイスターの方は、是非ご一報ください。
当然ながら話を聞くつもりはない。
奇跡的にこの文章を面白いと思って頂き「コイツはどんな奴なんだい?」と興味を抱いた人がいたら、現X(旧トゥウィッター)でコンタクトして頂ければです。よろしくお願いします。
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— 高木直也|ChooseHappyLife運営 (@Choose_H_Life) March 27, 2024