現代社会において皆様が考えていることの一つが「幸福」に生きたいだろう。当然のような顔をして「人間は幸福になるために生まれてきた」という人もいる。
かくいう私も「幸福になりたいんですぅ!」と必死に叫びながら人生を歩んできた。
では「幸福」って何なんだい?
今回はそれをテーマに書きたい。今回も啓発するつもりはサラサラない。これはクソの掃き溜めみたいなポエムだ。幸福とは?みたいな、ともすれば怪しい宗教色なニオイのするテーマなので、なおさらサラッと書きたい。
幸福とは?をガチで考えることになった理由
この日記の他の記事でも書いてきたが、私は30歳で起業して会社経営をしている。意外と経営が上手くいってミニ成金に進化した。具体的には明示しないが、資産も数億円規模になった。一般的にお金は幸福度を示す指標と言われている。そういう意味では、その指標では幸福レベルは比較的高いはずだ。
参考:「凡人以下の劣等生で社会不適合だったが起業したら年商5億円ならイケた話」
一方で、働きすぎによりパニック障害になって健康状態が著しく悪化した時期があった。その時期は体感として「自分は不幸だ」と絶望を感じていた。不健康というのは明らかに幸福度は低い。仮に資産が100億円あっても、重い病気でベッドから起き上がれず、点滴のみで栄養摂取している人は幸福とは言えないだろう。
参考:「30歳で起業して死ぬほど働いてたら数年後にパニック障害になって絶望した話」
※でも病気になっても幸福な人もいるし、自分ではどうしようもない理由で健康じゃない状態になってしまった人もいる。だから上記の自分の発言は間違っている。まぁケースバイケースだ。
私もパニック障害の時は、お金があっても自分が幸福とは思えなかった。当時よく散歩をしていたが、お金なんかとは無縁の小さい子どもたちが公園で楽しそうに遊んでいるのを見て、「自分も子どものときは‘何も持ってなかった’けど、毎日楽しかった。幸せだった。」と泣いていた。
ちょっと話の観点が変わるが、私は子どもの頃から「自分は何故生きているのか?」とかを考える哲学的な少年だった。たぶん皆様にもそういうのを考える時期があったはずだ。大学生の時とかは哲学を研究したり、タイのカオサンロードにバックパック旅行したりして「生きる理由」を探していた。
その時に見い出した答えは「人間に生きる理由はない」。そして「生きる理由はないから、幸せになるために生きよう」って思った。理由を探す必要はない。与えられた人生を自分なりに面白くしよう(=幸福度を高めよう)。っていうものすごくポジティブでナイスガイな発想だ。
自分なりに面白くしようというプロジェクトの一環で、泥をすすりながら仕事を頑張った。起業して経済的な成功を得た。がしかし、パニック障害になり極度の緊張と心理的不安がずっと続く状態になった。激しく絶望を感じた。「幸せになるために生きる」「幸福度を高めよう」とした結果、不幸になった。
これは私のやり方が間違っていたというのもあるが、いずれにしても「幸福とは?」を真剣に考える契機になった。
あくまでも幸福は生きるためのツールなのか
精神医学や心理学、人間の身体のこと・健康のことなどを研究した。本も読みまくった。高須幹弥のYouTubeは全部見た。毎日朝散歩して近所の神社仏閣にお祈りをしにいく儀式もした。瞑想も日課になった。
そうして私は新しい答えを発見した。
幸福とは…脳が「幸福感」を得ている状態のこと
要するに、幸福を感じさせる脳内物質(ドーパミン、オキシトシン、セロトニン、エンドルフィンなど)が出ている状態のことだ。
そこから発展して私が新しく学んだ理論がある。それは「幸福になるために生きる」ではなく「生きるために幸福を利用する」だ。詳しい人は知っていると思うが、リチャード・ドーキンスによる「利己的な遺伝子」をべースにして、この考え方は普通に浸透されているらしい。
生物学的には、生きるということは「遺伝子を残す」ということ(生物学的には生きる理由がこれ)。人間はそのためのビークル。人間が生き延びて子孫を繋いでいくためのツールとして「幸福」があるという考え方だ。「幸福」は哲学的な考えや心理状態を表現するものではなく、もっと現実的でフィジカルな意味で「脳で起きる現象」といった捉え方だ。
旨いメシを食ったり、SEXしたりすることでドーパミンが出る。人と触れ合ったり、愛情を感じることでオキシトシンが出る。朝に日光を浴びて活動したり、長い距離を歩いたりすることでセロトニンが出る。競争に打ち勝ったり、困難な状況において何か物事を達成することでエンドルフィンが出る。
これらの脳内物質が出て‘幸福感’を得ることで、その行動を何度もやろうと思うように人間の脳はプログラムされている。その行動というのが「遺伝子を残す」ことに結び付いているのだ。
果たして幸福は‘摂取’できるものなのか?
幸福は「幸福感」を得る脳内物質が出ている状態だとしたら、「脳内物質を出しまくったら幸せになれるんじゃね?」という発想になるだろう。
生物学や医学的にもどうすれば脳内物質が出るのかは、ある程度解明されているみたいだ。実際にカフェインやニコチン、アルコール、マリファナ、コカイン、ヘロイン等を使えば、簡単に脳内物質が出て「幸福感」を得ることができる。
でも、ドーピングによって快楽に溺れたら悲惨なことになるのは分かるだろう。幸福=快楽とも言えないのは誰しも感覚的に分かるはずだ。だがしかし、その線引きって難しい気もする。
コーヒーは未成年でも誰でも何の法的規制もなく摂取することができるが、カフェインには覚醒作用がある。タバコは年齢制限あるし非健康的とされているが、ニコチンという薬物を摂取しても犯罪者扱いはされない。お酒は皆様飲んでいる(もちろん未成年はNG)。アルコールという薬物に関しては、飲めないとダサい・飲めるとカッコイイみたいな思想の持主さえいる。日本ではマリファナを摂取すると犯罪者扱いだ。マリファナとアルコールを比較して、身体への悪影響、酩酊と幸福感の関係は実際どうなんだろうか。
東京でもニューヨークでも、『異常な肥満』はそこらへんに生息している。どう見ても不健康だが、あれはハンバーガーとフライドポテトとコーラを食いまくった結果だ。高カロリー食は原始時代にはなかったが、現代では安価で簡単に手に入る。デブたちは糖質と脂質にまみれた高カロリー食を摂取するとドーパミンが放出されることを熟知している。ダブルチーズバーガーセットを食べている時は幸福感で満たされているが、その代償として手に入れた肥満体型は幸せなのだろうか。
一方、私はパニック障害になった時、「パキシル」というSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の薬を摂取していた。これは脳内のセロトニン量を増やす薬だ。治療として処方されている薬だが、外から薬物を摂取して脳内物質を出しているので立派なドーピングだ。でも、私はこの薬のおかげで救われたし、パニック障害を克服するための最善策だったと思っている。
やはり「幸福」においても極端なことや行き過ぎたものは良くないと思う。程度レベルをわきまえるべきだ。一つの指標としては「中毒」にならない状態で止めることだろう。ニコチンやヘロイン、覚醒剤といった種類の薬物は中毒性に加えて常習性が強いので注意が必要だ。普通に考えて。ビッグマックセットは月イチの楽しみに抑えるべきだ。
幸福にこだわりすぎないのが健康的
幸福とは何かの正解はとりあえず保留にするとしても、幸福を追求していくと、結局、上限がないことに気づく。どれだけ幸福の足し算をしても満杯になることはない。幸福への欲望は無限大だ。
不幸についても考えてみたい。不幸はゼロよりもマイナスの状態のことだ。マイナス状態は普通に考えてネガティブだ。「マイナスからゼロになる」は「不幸 ⇒ 不幸じゃなくなる」なのでプラス状態ではないかもしれないがポジティブだ。
健康で考えると分かりやすいかもしれない。もともと健康だったら自分が幸せだとあまり感じないかもしれない。でも不健康から健康になったら、かなり幸福を感じると思う。健康レベルをどんどん高めることよりも、不健康(マイナス)じゃなくて普通に健康(ゼロ)ってまじポジティブだって思うはずだ。
あとは、幸福度とかをあんまり気にしないで、もっと気楽に幸福「的」なものが1日の中にあったらAll OKとするのもアリかもしれない。みんなが社会に対して問題解決を提示したり、世界を変える何かしらをやるために生きてるんじゃないので。
参考:アラフォーIT社長が実践する心も身体も強くなる最高の健康ルーティンの話
人と比較すると幸福度を定量化したくなると思う。もともと人間はそういう生き物なのかもしれないが。シンプルに自分が何が好きで、何を求めているのかを見つめて、自分が望むことをやって生きるのが良いんじゃなかろうか。
自分と対話するためには他者を見る必要があるかもしれないが、その場合も妬みや恨み、憧れを強く持たないでおこう。他者はあくまでも参考情報だ。自分で自分を満たせる好きなことがあれば、腹八分目の感覚でも人生楽しめるはずだ。
〆のことば(メタメッセージ)
結局「どうすれば幸福になれるんですかぁ?!」と必死に叫びながら聞いてくる人がいるかもしれないが、もちろん答えるつもりはない。
強いて言うなら、早寝早起して、部位を分けながら毎日筋トレして、月に1回だけダブルチーズバーガーセットを食べることを推奨する。
奇跡的にこの文章を面白いと思って頂き「コイツはどんな奴なんだい?」と興味を抱いた人がいたら、現X(旧トゥウィッター)でコンタクトして頂ければです。よろしくお願いします。
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— 高木直也|ChooseHappyLife運営 (@Choose_H_Life) March 27, 2024